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「マンションITの専門家」として付加サービスを充実

2007/05/01

M&D Report マルチメディア綜合情報131
シーファイブは2000年5月に設立、これまでに新築マンションへの導入を中心に累計で2万戸以上の導入実績を持つマンション向けインターネット事業の草分け的存在だ。
鈴木利幸社長は前職在籍時の1997年に日本初のインターネットマンション「西早稲田シティタワー」を手がけた経歴の持ち主でもある。
現在もマンション向けインターネットサービスはコア事業だが、同社ではISP事業のみを本業とは捉えてないという。
マンションのITに関連する部分全てを事業の対象とし、「マンションデベロッパーの商品企画部門としての位置づけ」(鈴木社長)を重視するためだ。
インフラ事業としてのISPは競合も多く厳しい市場環境だが、マンションのIT環境への需要はISPだけではない。
例えば企画時のプランニングから、分譲時の販売支援や広告活動、場合によっては従業員教育までに一貫して携わるなど、マンションデベロッパーからみた使いやすさを付加価値として追求している。
既に新築マンションではブロードバンドは標準化されており、価格も世界最低水準で安定して提供されている。
その中でマンションの購入層に訴求するためには、価格以外のベネフィットを示す必要がある。同社が特に重視する「安心・安全」もその一つ。
05年9月から導入を開始したマンション専用の地震防災システム「EQリポーター」は気象庁の提供する緊急地震速報(実証実験中:本運用は07年9月を予定)を利用し、地震の揺れが起こる前に通報、電気・ガスの遮断、エレベーターの停止などを行うシステム。
既に施工済導入実績が1,000戸を超えるなど高い評価を受けている。
さらに、通常は高級賃貸マンションでしか提供されないコンシェルジュサービスを、ITを活用し低コストで居住者に提供する「ITコンシェルジュ」など、利便性も追求する。
回線品質にも強い自信を見せる。同じアクセス回線を利用した場合でも、棟内設備の技術によって利用者から見た回線品質は大きく異なる。
ルータの選定など技術力を通じた差別化は十分に可能だと認識する。
同社の今期の目標契約戸数は1万戸。「EQリポーター」の販売好調もあり、これまでの実績を考えるとそれほど達成困難な目標ではなさそうだ。

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