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インタビュー こちら営業最前線

2000/08/21

週刊ビル経営
ビル内にサーバー設置 高速ネットサービスを実現
― 御社では、ビル内にASPを設置する事業を展開しているそうですが。具体的にはどの様なシステムですか。

鈴木 まずビル内サーバーや専用回線を設置します。そのサーバーから各テナントに対し高速インターネットサービスを行うものです。またサーバーからワープロや表計算ソフトを呼び出し利用できます。これまで各テナントがそれぞれプロバイダーを契約し高速インターネットサービスを受けていました。それを1度ビル内のサーバーを経由させるのです。つまりオーナーがプロバイダーとテナントの間に入るというイメージです。

― 業務用ソフトまで利用できるとなれば、テナント誘致の切り札になりそうですね。

鈴木 当社は、まず既存テナントに対しアンケートを行います。そこで回線のスピードや業務ソフトは何が求められているのかをチェックします。それに併せてシステムを構築していくので、テナント誘致ももちろんですが、CS向上の秘策となるのではないでしょうか。通常、各ソフトは当社が供給しますが、より収益を上げたければ、オーナーがソフトを買い上げ、テナントから使用料を徴収するといったスタイルも考えられます。

― 設置スペースは?

鈴木 10階建て程度の中小ビルであれば、19インチラックが置けるスペースで問題ありません。

― 設置場所に条件はありますか。

鈴木 基本的に管理室、機械室などがベストだといえます。やはりサーバーですのでセキュリティーが重要となります。サーバー自体にロックをかけることは言うまでもなく、接触式カードなどを使用した設置場所への入退室管理は必要となります。

― ビルオーナーが負担するコストは?

鈴木 ビルごとに規模や設備状況が異なるため、はっきりとした数字はお答えできませんが、坪当たり5000円程度で導入することができます。もちろんテナントからサービス料を取ることができますので、イニシャルコスト回収にも時間はかからないでしょう。

― 配管の問題などで設置できないオーナーの場合にも対応できるそうですが。

鈴木 内装工事、配管業者など約15社の関連業者を集めてITビルプロジェクトチームを結成し、様々なリニューアルにも対応できる体制を整えています。

これまでマンションでの実績はあるが、9月1日から本格的にビル業界に進出する予定だ。インテリジェントビルといえば、設備投資に膨大な費用がかかるにも関わらず、情報通信技術の急速な進化により、数年で陳腐化してしまう嫌があった。よって中小ビルオーナーはなかなか着手できなかったのだろう。そういう時代だからこそ、低価格でITビルを実現できる同社は注目を集めそうだ。

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